導入事例

言葉を調べるだけでなく
その先にある学びに期待

京都産業大学附属中学校・
高等学校(京都府京都市)

2007年に開校した京都市下京区に位置する男女共学の中高一貫校。6年間の中高一貫教育を最大限に活用し、高い学力と豊かな人間力を育むことを目標としている。高校では希望する進路に即した「特進コース」と「進学コース」の2つを設定し、コースごとに最適な授業を展開している。

ジャパンナレッジSchoolの導入に立ち会ったICT支援担当の西尾洋輔さん、そして「古典文学全集」に注目している国語科の勝部清人先生にお話をうかがった。

検索することで世界が広がる

──まずは、ジャパンナレッジSchoolをお知りになったきっかけを教えてください。

西尾:昨年の関西教育ICT展でジャパンナレッジSchoolのデモンストレーションを拝見したことです。我が校の図書館司書に「今度のイベントに、ジャパンナレッジのブースが出るから見てきたら」と言われ、イベントに出向いたのですが、いろんな辞書を一括で検索できるのがいいなと思い、すぐに学校に持ち帰って導入の話を進めました。

──選んでいただいた決め手とは何でしょう?

西尾:昨年度、全高校1年生に1人1台パソコンを導入しました。その際、全員に辞書を持たせたいと辞書アプリを採用したんです。ただ辞書アプリだと、わからない単語を調べてその意味がわかれば完結してしまうので、できればその先にあるものを伝えられれば、と思っていました。

ジャパンナレッジSchoolは検索したいワードを入れると、さまざまな辞書や、百科事典などの記述が一度に出てくるので、閲覧することで思いもよらない発見があるかもしれない、検索することから世界が広がっていく、それが素晴らしいな、と思います。また生徒と教員が同じ辞書・事典類で調べられるため、非常に使い勝手がよさそうな印象を受けました。

「日本古典文学全集」が全巻入っているのが夢のよう…

──勝部先生は国語を教えていらっしゃるとのことですが、注目のコンテンツなどありますか?

勝部:個人的に何冊か持っているのですが、「新編 日本古典文学全集」が全巻入っているのが夢のようですね。高校で学ぶテキストが全部入っているので、教科書のレファレンス(参考図書)として活用できればと思っています。

──授業で実際にジャパンナレッジSchoolを使ってみて、生徒のみなさんの反応はいかがでしたか?

勝部:「巨人伝説」という言葉が出てきて、さっそくジャパンナレッジSchoolで検索しました。ネットで調べるとまさに玉石混交で、信頼できるデータなのかどうか判断がつきにくいのですが、ジャパンナレッジSchoolで調べると、すべて信頼のおけるコンテンツなので、生徒たちに自信を持って教えることができます。

また、我が校では、少しでも顔を前に向けて授業に取り組んでもらいたいと、全教室にプロジェクターを設置しています。先日「日本古典文学全集」から『竹取物語』をスクリーンに映し出し授業をしたところ、挿絵入りのきれいな紙面が映し出されたからか、生徒たちも画面を見つめて真剣に授業を受けてくれました。国語教師にとって、古典をいかに嫌いにさせないかが第一の目標。ジャパンナレッジSchoolには図表や写真もたくさん組み込まれていて、生徒たちが興味を持って授業に取り組んでくれるのでありがたいです。

──「岩波新書」、「岩波ジュニア新書」なども搭載していますが、いかがでしょう?

勝部:新書を手に取ったことがない生徒は意外に多いと思うので、まずそういう子どもたちに面白みを伝えていけるかどうかが、我々国語科の課題かもしれないなぁと思います。「岩波ジュニア新書」の易しいものだったら、まだ新書に馴染めていない生徒でも読んでくれるかな。そのあたりから、すすめていこうと思います。

探究学習のよき手助けに

──2022年度からは「総合的な探究の時間」が必修になります。ジャパンナレッジSchoolに期待することは何でしょう?

西尾:担当する教員によれば、探究学習においてテーマを決める際、いかに自分事にするのか、そして自分事にするためにどうやって物事に興味を持たせるのか、それが重要であり、一番の難所だそうです。興味を持たせるために、教師側から、例えばジャパンナレッジSchoolでこんなのが出ていたよ、と導いていくのが大切だと考えています。

ネット上の情報をなんとなく眺めるよりも、まずは自分が興味を持った事柄をジャパンナレッジSchoolの信頼のおけるコンテンツで調べ、さまざまな知識に触れ、知らないことを発見していく……それが生徒たちがより興味を持って探究学習に取り組む近道ではないかと思います。ジャパンナレッジSchoolには自分事にする、興味を持たせる際の手助けになってほしいなと、学校も期待しています。

※紀伊國屋書店営業総本部の「教育と研究の未来」の記事を一部加筆して転載しました。

京都産業大学附属中学校・高等学校

京都市下京区に位置する男女共学の中高一貫校。「輝く未来へと導く学び」をコンセプトとし、大学と連携したカリキュラムや大学のキャリア教育のノウハウを取り入れた授業など、6年間の学びや京都産業大学の付属校であるといった特色を生かした教育を実現。中学校・高校を通してアクティブラーニング、PBT、探究型学習など主体的な学びを追求する。また、一人一台Chromebookを活用するなどICT教育や、英会話授業、留学などグローバル教育にも力を入れている。

生徒数:1523名(2021年4月現在)
URL:https://jsh.kyoto-su.ac.jp/