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岩波新書 セレクト100 タイトル一覧
18 件

文学・文化・歴史〈NDC10版:319.8〉
日本が当事国であった戦争を知る世代が少なくなるなか,忘れてはならない記録と記憶の継承を志す場があり,人がいる.戦争の時代を生きた人間を描くノンフィクションを多数ものしてきた作家が,各地の平和のための博物館を訪ね,そこで触れた土地の歴史と人びとの語りを伝える.未来への祈りをこめた,今と地続きの過去への旅.

文学・文化・歴史〈NDC10版:380.1〉
普通の人々が営む日々の暮らしを深く知り,驚く.人生と生活の細部に直に触れ,世界の奥行きに畏怖しながら,複数の歴史を「私(たち)」からつかみ出す.繰り返される過ちから目をそらさず,よりよい未来を考えたい.これが民俗学のエッセンスである.「人間にかかわることすべて」に開かれた,野心的な「共同研究」への誘い.

文学・文化・歴史〈NDC10版:911.142〉
『新古今和歌集』や『小倉百人一首』の選者として知られる歌人藤原定家は,果たしてどのような日常を送っていたのか.青年期から生涯にわたって綴られた日記『明月記』を詳細に読み解くことで,宮廷での公務の心労,人間関係の軋轢,家長としての重圧と苦悩,息子たちへの思い,など,生身の定家の姿を浮かび上がらせる.

文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:391.2074〉
「これは絶滅戦争なのだ」.ヒトラーがそう断言したとき,ドイツとソ連との血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった.日本人の想像を絶する独ソ戦の惨禍.軍事作戦の進行を追うだけでは,この戦いが顕現させた生き地獄を見過ごすことになるだろう.歴史修正主義の歪曲を正し,現代の野蛮とも呼ぶべき戦争の本質をえぐり出す.

文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:334.453〉
アメリカ合衆国は「移民の国」──誰もが口にするこの国のかたちは,いかに形成され,どう変貌してきたのか.移民を近代世界のグローバルな人流のなかに位置づけ,また日本や中国などアジア系移民の歴史経験に着目して,アメリカ史をとらえなおす.トランプ政権下で揺れ動く〈いま〉を考えるためにも求められる,歴史的視座.

文学・文化・歴史〈NDC10版:121.4〉
異なる文化のあいだでの腰を据えた〈対話〉がますます求められる時代.そのためにはまず自文化の基礎的な知識を得る必要がある.本書では西田幾多郎の思想をヒントに,西行の「桜」,親鸞の「悪」など5つのキーワードから,日本文化の根底にあるものの見かた,美意識のありかたを素描.日本文化の一つの〈自画像〉を描く.

文学・文化・歴史〈NDC10版:210.6〉
政党政治を生み出し,資本主義を構築し,植民地帝国を出現させ,天皇制を精神的枠組みとした日本の近代.バジョットが提示したヨーロッパの「近代」概念に照らしながら,これら四つの成り立ちについて論理的に解き明かしていく.学界をリードしてきた政治史家が,日本近代とはいかなる経験であったのかを総括する堂々たる一冊.

文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:221.07〉
日本の植民地支配から解放されて七〇年.分断,戦争,独裁,軍事政権,民主化運動,経済破綻……盧武鉉から李明博を経て朴槿恵政権へと移り変わる中で激しい変化をとげる韓国.いったいどこへ向かおうとしているのだろうか.日韓関係はどうなるのか.近年の動向を反映した,グローバル時代の新たな通史.

文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:289.1〉
戦争とは,平和とは,戦後日本とは,いったい何だったのか.戦争体験は人々をどのように変えたのか.徴兵,過酷な収容所生活,経済成長と生活苦,平和運動への目覚め……とある一人のシベリア抑留者がたどった人生の軌跡が,それを浮き彫りにする.著者が自らの父・謙二の語りから描き出した,日本の20世紀.

文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:209.7〉
激動の時代とよばれる二〇世紀.それは差別と被差別,支配と被支配の構造が世界を覆い,暴力と戦争にみちた帝国主義の時代であった.アフリカの分割,植民地の拡大,二度の世界大戦,冷戦の激化,独立抵抗運動の広がり.帝国世界の形成から解体まで,「長い二〇世紀」という視角から,現代につながる歴史の大きな流れを描く.

文学・文化・歴史〈NDC10版:917〉
「夜が朝を産む」「勝敗は結論ではない.そこからの出発だ」「首尾一貫,終始一貫.うぶ声もあの世行きもメデタイ.笑って死のうよ」…….99歳を目前にした現役ジャーナリストによる示唆に満ちた知恵のことば.日々の過ごし方から仕事への心構え,政治参加,さらには卒寿を越えての境地,男と女の機微まで,幅広く,深く語る.

文学・文化・歴史(哲学・心理学・宗教学)〈NDC10版:123.83〉
大古典『論語』から,精選した百四十六条を味読する.その無類の面白さの中核は,孔子という人物にある.約二千五百年のはるかな時を超えて立ち上がる,臨場感あふれる弟子たちとの対話のなかに,不遇にあって大らかさを失わず,ときに笑い,怒り,慟哭し,明朗闊達な精神をもって生きぬいた孔子の,稀有の魅力を読みとく.

文学・文化・歴史〈NDC10版:222.03〉
「温故知新」「風林火山」「臥薪嘗胆」「蛍雪之功」──どこかで目にしたことのある四字熟語の背景には,どんな歴史や思想があったのだろうか.『論語』や『史記』,諸子百家の思想に登場する四つの漢字を〈窓〉として古代中国を遠望すると,紆余曲折を経て,遠い時代や場所へと言葉や考え方が伝わる筋道が見えてくる.

文学・文化・歴史(哲学・心理学・宗教学)〈NDC10版:193〉
「聖書は信仰をもつ人が読むものだ」.世界一のベストセラーとは聞いても,どこか近寄りがたさを感じてしまう書物『聖書』.本書はその聖書を,広く人びとに開かれた一冊の本として読む案内書である.特定の教派によらず,自主独立で読む.聖書学者である著者が,自身の経験と思索をもとに提案する「わかる読み方」.

文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:210.76〉
1945年8月15日の敗戦から60年.戦後を否定的にとらえる論調や歴史意識が強まり,いま戦後最大の岐路に立っている.戦後とはいったい何だったのか.戦争とグローバルな視点を重視する貫戦史という方法を用い,アジアとの関係や戦争の記憶の問題に留意しながら,戦後60年の歴史を総括する.

文学・文化・歴史(語学・コミュニケーション)〈NDC10版:911.124〉
日本語と英語を往き還りする醍醐味を,これほど堪能できる書物がかつてあったろうか.英語を母語とし,中国語をつかいこなし,日本語で創作する稀有な作家の感性が,誰しもが耳慣れた万葉のことばを新たな相貌のもとによみがえらせる.約50首の対訳それぞれに作家独自のエッセイを付す,「世界文学としての万葉集」決定版.

文学・文化・歴史(社会学(国際・メディア))〈NDC10版:316.853〉
合衆国総人口の約十二パーセント,三千万人以上を占める黒人たち.人間としての,市民としての平等を求める彼らの闘いは,どのようなものであったのか.合衆国独立前から南北戦争を経て公民権運動へ,さらに真の解放を目指す現在までの長い苦闘の歩みを歴史的発展とともにたどる.旧版以後二十七年の変化を見据え,大幅に書き改めた.

文学・文化・歴史〈NDC10版:921.43〉
中国の詩は,世界の詩のなかでも最も美しいものの一つである.とりわけ唐代は,李白や杜甫をはじめとして,多くのすぐれた詩人が輩出した時代であった.中国の詩に親しもうとする若い世代のために,中国文学者と詩人の二人の著者が協力して,主要な唐詩の読解とその味わい方を懇切に説いた唐詩の世界への案内.